国際美容鍼灸学会

美容鍼灸という言葉が生まれ、海外で20年、日本では10年と言われていますが、これまで日本において美容鍼灸の学会は存在しませんでした。

美容鍼灸も多くのメディアやSNSで注目され徐々に市民権を獲得しつつありますがそれはあくまで個人レベルの施術成果であり、学術的なものではなく医療行為としての研究は行われてきませんでした。

また、美容鍼灸が注目を浴びれば浴びるほど、その安全性や危険性に疑問が残る術式も見受けられるようになり、地域の人々への施術行為が危惧されるようにもなりました。

そこで、今回有志の鍼灸師、美容鍼灸師が集い日本初となる国際美容鍼灸学会が開催され、安全な美容鍼灸とは何なのか、そのリスク管理とは、美容鍼灸のエビデンスとはという部分にフォーカスした討論が行われました。

基調講演ついて

明治国際医療大学  学長の『矢野 忠 先生』をはじめ、

神奈川衛生学園専門学校 非常勤講師の『長谷川尚哉先生』

東京大学医学部附属病院 リハビリテーション部 鍼灸部門主任の『粕谷 大智 先生』

元カリフォルニア州立大学バークレー校講師の『川並 弘樹 先生』

そうそうたる顔ぶれの大先生達の講義が行われ、美容鍼灸の期待値やその可能性を改めて感じられる内容です。

何よりも東京大学医学部附属病院 リハビリテーション部 鍼灸部門主任の粕谷 大智 先生による講義、「顔面の表情筋の特徴と鍼灸治療〜パルス美容鍼灸の注意点〜」は誰しもが注目すべき内容。近年、美容鍼灸と称して顔面部の鍼に低周波(電気/パルス)をかける内容が多く見受けられるようになりました。

しかし、顔面部の筋肉、表情筋は特殊な構造をしており、顔面神経麻痺の治療においても顔面部低周波は禁忌の内容となっています。

顔面神経麻痺の既往がない健常者であれば問題ないかと言うとその危険性は払拭することはできないと考えられます。

顔面部に低周波、電気をかければ筋肉が収縮することから浮腫みの改善、一過性の引き締まりは期待できますが、それよりも新たなシワの助長、異常病的共同運動が発現するリスクをはらむ以上、それは行われるべきではないとCannaでは考えています。

そして、Canna院長である井上公佑も症例発表者として参加し、最優秀発表を受賞させていただきました。この症例発表は実際に受診患者さんにご協力いただき、まとめられた内容の症例です。

これにおごることなく、更にスタッフ一同研鑽を高め、より安全で効果のある美容鍼灸を提供する鍼灸院として活動して参ります。これからもどうぞよろしくお願いいたします。