ケミカル(化学物質)が肌に良くないと言われ久しいですが、その影響もあり「無添加化粧品」を選ばれる女性が増えています。しかし、この「無添加化粧品」が肌に良いかというと決してそういうことはなく、逆に肌に優しくない物が溢れているということも忘れないでください。
そもそも無添加化粧品に明確に定義はなく、香料や着色料など何らかの成分(厳密には旧表示指定成分)が1種類でも入っていなければ無添加と表示することができるのです。この旧表示指定成分は今現在使われることはほとんどなく、つまりはほぼすべての基礎化粧品は「無添加」を名乗ることができるのです。
無添加100%=化学物質ゼロではないのです
この世の中に化学物質ではないものは存在しません。天然成分も構成しているのは化学物質であり、また化学物質も材料となるのは天然成分なのです。化学成分というと人間が科学的にイチから作っていると思われますが、決してそんなことはなく、むしろイチから作ることは基本的に不可能なのです。成分を作るためには原則として天然成分を材料とし、それを分解、合成しながら新たな物質が作られます。例えばシリコンなどは鉱物が原料となりますし、肌に悪いとされる界面活性剤もヤシ油などの職別成分が原料なのです。
例えば防腐剤フリーは逆に肌へ負担となるケースも
基本的に日本で販売される基礎化粧品は未開封で3年以上腐ってはいけないというルールが薬事法で定められています。つまり何らかの方法で3年間は腐らない処置をしなければならず、防腐剤が入っていない基礎化粧品は存在しないのです。ではどうやって防腐剤フリーを実現しているのでしょうか?
防腐剤は何も「防腐効果があるものすべて指すのではない」というのが防腐剤フリーを実現しているトリック。日本において防腐剤と定められているのは安息香酸、サリチル酸、パラベン類、フェノキシエタノール等種類が決まっています。詳細な防腐剤、化粧品基準成分一覧はこちらからダウンロードできます。
つまり、この基準に含まれない成分であれば防腐剤フリーと記載することができるのです。しかし、ここで問題となるのが防腐剤の代用として用いられる成分が化粧品基準の成分よりも肌にとって刺激になる場合があるという事実。また、十分な防腐効果を発現する為に、大量に含有させないといけないケースもあります。実は有名なフェノキシエタノールやパラベンの方が肌への刺激は低く安全性が高いなんてことも多くあります。
本当に肌に良い基礎化粧品とは
これは究極の課題になりますが、厳密な正解というのは誰にも分らないというのが現状です。というのも皮膚というのは十人十色、千差万別。Aさんには最適なスキンケアアイテムでもBさんに使えば合わなかったなんてことも珍しくありません。そのために必要なことは皮膚の専門家に診てもらうという事。基本的には皮膚科を受診するのが最も有効です。しかし、皮膚科といってもちゃんと肌すら診ない医師も少なからず存在します。しかし、だからといって解剖学知識もない、美容部員の方がいるのもまた事実。最も良いのは知人や口コミで評判の良いクリニックや美容鍼灸院を聞くことです。そして満足いくまで話を聞くこと。
美容も健康も一朝一夕では改善は難しいものです。我々美容鍼灸師も少しでも皮膚のお悩みに対応できるよう日々研究し、新しい情報を学んでいます。なかなかセルフケアで改善されない場合はお気軽にご相談ください。
井上
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